お客さんをつくらない

北海道の安平町で、防災ボランティアやプレーパークの場づくりをしている仲間と語らったことのメモ。

たまたま同じ本を読んでいたという偶然。
「あそびの生まれる場所〜「お客様時代」の公共マネジメント〜 / 西川正 

 

研修にしても、遊び場づくりにしても、「みんな」で作れたらいいなぁと思っていたのが、色々とつながっていく時間でした。

アドベンチャー教育の研修でも、よく「他人事」「自分ごと」にしてほしいと思うことがあります。
グループで起こっていること、クラスで起こっていることを、「まあ、私は関係ない」と関わらないフリをしちゃう。

グループのリーダーや、ファシリテーター、先生が一生懸命になればなるほど、メンバーが「お客様」になっていくこと・・・。

 

ベジ&フォークマーケットの運営のときも、ゴミの持ち帰りや、テントの撤収を、運営スタッフが、がんばればがんばるほど・・・来場者や出店者が「お客様」になっていく。

 

「一緒にやりませんか?」

「そっち、ちょっと持ってもらっていいですか?」

「手伝います!」「手伝ってもらえますか?」

「これ、どうしたらうまくできますかね?」

「どうしたら、よくなると思いますか?」

「これ、得意ですか?」

「ありがとう!助かります!」

「楽しいですね〜!」

 

そんな言葉を、主催者(リーダー、ファシリテーター、スタッフetc)がたくさん使えるような場があると、メンバーの力が発揮されていくんだろうな。

 

主催者側が自分たちで全部やってしまうよりも、「みんな」の力を借りた方が、大きな力が生まれる。

自分たちが、この場を創っているんだ!という意識は、楽しさにつながる。
自分たちが創ったんだ、という自信につながる。

 

授業でも、研修でも、イベントでも、そんな場づくりがしたいのです。

相手に委ねるおもしろさ

「相手に委ねる変化のおもしろさを感じた」

北海道で酪農関係者の研修。
タイトルの言葉は、参加者のアンケートに書いてあった言葉。

話し合うテーマや内容をこちらが決めるのではなく、参加者主体の話し合いの場をデザインしてみたら、それぞれの「聞きたい」が深まって、研修自体の目的が達成されて、みんなの満足度が高まった感じ。

①参加者自身で話したいことを決める
②話し合いの方法ややり方は、こちらから提案して、理解・合意してもらう
③時間内で起こる変化を楽しむ決意をしてもらう

 

緊張をほぐして、チームでのチャレンジをして、集団規範を言語化して、集団の関係性の質が高まった学生から60代までのポジティブ集団。

このグループは、前に進む力をとても持っていて、僕が引っ張るよりも、みんなの力を出すことでより遠くまで進めるイメージ。

 

1日目のウォーミングアップや、課題解決的な活動でも、序盤から自分たちで「決める」場面がたくさんあったはずで・・・

・誰とペアを作るか
・鬼ごっこのスピードや歩き方
・イスに座る選択肢
・休憩のタイミング

など

この研修では、自分たちが舵を取っていいんだという規範を遊びの中で一緒に創っている感じ。

 

課題解決アクティビティでも、ルールややり方に「余白」を残しておくことで、参加者が自分たちで「見つける」「作る」ことが出てくる。

そもそも研修全体のフレームとしても、「チャレンジバイチョイス」を提案しているし。

 

参加者が「選択」をする経験を、研修の色々な場面で、小さなことから徐々に積み重ねてもらっておくと、全体の重要な決め事が来たときに、スッと主体的な自己決定をしてくれる気がします。

 

穏やかでゆるやかな場づくりのよさを信じられるのは、ガンガン押さなくても、みんなが進んでくれるということを信じているから。

北風さんより、太陽さんなのだ☆

 

委ねるから面白い。

もぉ〜〜、いい言葉だなぁ。

チャレンジを感じる境界線

子どもたちに、「アドベンチャーってどんなこと思い浮かぶ?」と尋ねると、

「ジャングル!」「洞窟!」「動物!」「冒険!」と色々な、ワクワクするキーワードが返ってきます。

よく子どもたちに伝える話。

「近くのコンビニにアイス買いに行くのに、『アドベンチャーしてくるね』って言う人いないでしよ?」

きっと、自分の成長のために自ら一歩踏み出すことがアドベンチャー。

アドベンチャー教育のアクティビティの難しさの設定は、① 他者との関わりの難しさ ②身体的な難しさ ③目標設定 ④公平性を自分たちで守る難しさ などで、上げたり下げたりできます。

全員にとって、「これはできるのかなぁ…」と思うような課題の設定は、いつもなかなか難しい。

先日の体験でも、オールアボード(板の上にみんなで乗っかる活動)で、「これに何人か乗れると思う?」と小学4年生に聞くと、4人、7人、15人と答えは様々。

「じゃ、全員乗れると思う?」と聞くと、乗れると思う人が7割、乗れないが3割と分かれました。

まだ経験したことのないことに対して、7:3で分かれるって面白い。

反対に「できない」が7割以上いると、活動が停滞することが多い感覚。活動が進み、トライアル&エラーを繰り返し、「もしかしたらできるかも!?」と思うメンバーが増えると、あるとき急に課題解決への行動が増えたり、解決に向かう雰囲気が高まったりするのも面白い。

「まだ体験したことがない」っていうことは大事で、「このアクティビティが初めて」、ということもあるけれど、「このメンバーでやることがはじめて」ということもある。

やったことがないからこそ、

「これをやってください」ではなく、「やってみない?」とアドベンチャーに誘うことができる。

いつでも主役は子どもたちであり、学習者。

グループとメンバー一人一人の気持ち、行動をよく観察して、ファシリテーターが考えて、直感的に感じて、その場でアクティビティの選択やレベルの設定を行う。

ライブ感のあるそんな時間が好きです。