アドベンチャー教育フェス. 祭りのあとで・・・

 西多摩PACEで、KAIと飲み屋で語った「祭り」の夢。
たくさんの人の力を借りて、無事に叶えることができました。

元々はアメリカのAEE (Association for Experiential Education) のようなカンファレンスを、日本でもやりたいという思いでした。それと同じ雰囲気だったのが、2005年に開催されたProject Adventure Japanの10周年記念イベント。たくさんの実践者、研究者がそれぞれの実践を発表し、体験し、飲み、踊り・・・。とにかく、楽しく、学びがあり、人と出会う、そんな時間をみんなで作りたかった。

 今回は、それが達成できたと思っています。だって、楽しかったから!!
みんなへの感謝は、Facebookやアドベンチャー教育フェス.のウェブサイトで語ったから、自分の振り返りをここに書いてみようと思います。

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【参加者の多様性と熱量に出会えた】
 両日とも、日帰りも含め100名以上の参加がありました。これは、本当にうれしいことで、企画段階で「100人呼ぼう!」と宣言したことが実現できました。東は宮城、福島、富山。西は大阪、兵庫、滋賀あたりからの参加も多数ありました。学校の教員だけでなく、野外教育、NPO、学生、フリーランスetc…色々な方が参加してくれました。

 そして、なによりも参加者の熱量が高かった!半数は同窓会のような雰囲気で、お互いによく知っているメンバーだということもあったけれど、初めて参加の人も、すぐに笑顔で活動的になっていたように感じました。100人で歌ったこと、「たんぽぽ」で手遊びしたこと、講堂が100人のエネルギーで渦巻いた雰囲気が最高に気持ちよかった。

 2日目最後の振り返りでは、大きな模造紙を数枚置いた講堂で、100人が語ったり、思い思いにペンを動かしたり、ソロで思いに耽ったり・・・体験の振り返りをライブで、それぞれが与えられた時間と手法の中で自由にしている雰囲気が居心地よかったです。

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(前日、23時過ぎまで盛り上がっていたのに、朝7:00の体操に50~60人集まってくれてビックリ!)

【アドベンチャー × 出会い= ? のための環境設定】
 全体会とワークショップの間や、移動の時間を30分取ったり、懇親会+二次会を4時間以上にしたり、とにかく自由に話をする時間を用意。全体会が長引いて、実際に取れなかった時間もあるけれど、とてもよいデザインだった。講堂のPAJブース、グッズ、グラフィック、チェキの写真など、あの場所がみんなの集う場所にあることが狙いだったので、大成功だったと思います。講堂のイスが邪魔をして、模造紙が貼ってある壁までの道を邪魔する瞬間もあったけれど、休憩時間にこっそりイスを寄せてみたり・・・。スパイダーズウェブをこっそり部屋の真ん中に置いてみたり、グッズを出してみたり。自然発生的に遊びが生まれた時間もありました。
今回は、音楽を間で常にかけてみました。二日目のお昼に、静かなカフェ音楽をかけていたら、全体会が始まる10分前になってもなんとなく会場が静かだった。そこで、少しポップなボサノバ音楽を音量も少し大きくして流してみたら、不思議と参加者の声も大きくなって、会話が増え、会場のエネルギーが上がりました。「よし、始めよう!」という気持ちになる空気を、音楽が手伝ってくれることを実感。全体の振り返りのときも、各々思いに耽っている時間と、少し神秘的な音楽がマッチングして、とても心地よい空間だったと思いました。

【ライブ感を大切に・・・】
僕は、日々の生活から仕事まで、いつも計画通りにはいかないタイプです。その場の思いつきで道を変えたくなるくせに、人に迷惑をかけることを恐れてビクビクする。大勢の場になればなるほど、全体の気持ちを考え過ぎて、自分の思いを殺してしまうことが多いような気がします。
初日の全体会。実際に用意した時間に対して、届けたいものが倍以上あった。憧れの人とのライブの中で、自分は全体の進行や次の出番の人のことを考えて、自分を表現することは手短に済まそうとしていた。でも、その人が「お前の思いを語れ」と場を与えてくれた。結果、タイムスケジュール無視で語ることになりました。実際、最初の10分間はやっぱり緊張していたんだと思う。100人を前に思いを「伝える」出力はまだまだ足りないと実感しました。でも、引き出してもらっていつも以上の力を出せたかな?

 時間管理の大切さ vs. 人の思いや気持ちのライブ感

 このバランスは、永遠の課題ですね。

 時間が守れなかったことは、反省・・・と言いたいところですが、今回に限ってはライブ感を大切にしたかったので、まったく後悔はしていません。こういう場があってもいいじゃないかと思います。

【あの人とこの人がつながった!】
自分の結婚式のときに、本来同じ場に集うはずのない「あの人」と「この人」が一緒にいて、おしゃべりをしている姿を見た時に、ものすごく感動したことを覚えています。
自分が尊敬している人、影響を受けた人、ステキだなと思っている人を、ぜひ仲間や後輩に紹介したい!という思いが強くあります。

 今回は、活動や振り返りの小グループ、懇親会でのおしゃべりなど、そんな場面をたくさん見れたことが、何よりも幸せでした!!

 絶対、新しい価値観や、化学反応のような面白いことが起こる予感がします。
「アドベンチャー教育フェスのときがきっかけです!」という報告が聞けるのを、とても楽しみにしています。

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【アイディアを形にすることの面白さと難しさ】
いつも、「こんなことやってみたい」というアイディアはたくさんあって、妄想や想像は得意なほうだと思っています。それらを実際に行動に移すのは、面倒だったり、時間がなかったり・・・と、普段やらないことのほうが多い。

 でも今回は、ゼロからアイディアを出して仮の企画を出し、形にしていくまでとにかく楽しかった!!何時間でもワクワクしながら思いを巡らせることができました。自分の中では、趣味の延長戦(笑)たぶん、真剣に遊んでいるときと変わらない感覚だったと思う。

 ただし、具体的な仕事(事務、会計などなど)になると、やっぱり大変でした。自分一人では絶対にできないことを心強い仲間たちが同じ志をもって担当してくれたこと。感謝しかないですね!

 改めて、チーム、仲間の大切さを感じました。結局、一人のアイディアなんかよりも何倍も面白いコンテンツと仕掛けができたわけだし。本音が言えて、遠慮なく関われる仲間たちだからこそ、準備も運営も楽しかったんだな。

なんにせよ、最高に楽しい時間でした。
達成感という感じではなく、あーあ終わっちゃった☆という気持ち。

もちろん、終わってホッとした気持ちもありました。

またやりましょう!!

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(Drowing by PAJ Yuki)

アドベンチャーカウンセリング 〜Jimと石巻にて〜

僕が大学生のとき、初めてアドベンチャー教育と出会った頃に、教科書として読んでいた「アドベンチャーグループカウンセリングの実践」(1997年、みくに出版)の著者であるジム・ショーエル氏。
ジムには、プロジェクトアドベンチャージャパン(PAJ)の10周年記念イベントのときに、初めてお会いしました。
なんだか、もの静かなおじさんだなぁという印象と、それでいて横にいたスタッフと急に相撲を取り始めるお茶目な印象がありました。
いまだに、部屋にはそのときもらったサイン入りのポスターが飾ってあります。
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勝手に心の師匠としているカール・ロンキー氏のサインとともに☆

 

 

 

 

 

 

3年前に東日本大震災が起こってすぐに、支援のために何ができるか・・・ということを、アメリカから日本に思いを寄せてくれていたジム。
かれこれ、今回が5回目の震災支援のための来日。
PAJとともに、バンブーリジリエンスというプログラムを立ち上げました。
同じ日本に住んでいても、時間の経過と共に風化していってしまう感覚がある中、アメリカからそうやって思いを寄せてくれているのが温かいなぁと思います。

今回、初めてバンブーリジリエンスのワークショップの通訳をさせてもらう中で感じたのは、ジムもPAJスタッフも「被災地支援」というよりも、「私たちのコミュニティに会いにいく」という感覚なのだということ。

「彼らのコミュニティ」(一般化された、他人ごととして)
→「あなたのコミュニティ」(個人的なつながり)
→「わたしたちのコミュニティ」(自分ごととして)

だから温かいんだね。

 

その一番最初に来てくれた3年前の宮城でのワークショップでも、通訳をさせてもらうチャンスがあったのですが、色々あって叶わず・・・「ジムの通訳をすること」は、それ依頼、僕の夢でした。

今回、ジムと一緒にいて学んだことがたくさんあったので、その一部をシェアしてみたいです。

 


◆個の集まりが集団であるということ

ワークショップやアドベンチャーの活動をしていて「グループ状況は◯◯です」とか「全体的に◯◯な様子です」と、グループを評価することがある。
でも、それはあくまでもファシリテーターが受けた全体からの印象であって、一人ひとりの気持ちや反応を観たことにはならない。
その人が「どんな気持ちなのか?」「どうしたいのか?」と、グループの中の一人ひとりとつながれたときに、初めてグループ全体が見えてくるんだ!

と、2011年に自分のファシリテーターノートにそんなメモ書きがあったのですが、今でも全然できていないなぁと思います。

 

今回、ジムのファシリテーションを間近で見て、本当に一人ひとりを大切にする人だなぁと思いました。
その瞬間、この人の気持ちに寄り添う!と決めると、全体の進行よりもなによりも、その人を見つめて、気持ちを寄せることを大切にする姿を見て感動。

その瞬間にBe Here(今・ここに)して、その相手に全ての思いを寄せる・・・難しいけれど、そんな人になりたい。

ワークショップが始まって、緊張している僕を最初のアクティビティのパートナーに選んでくれて、一瞬通訳とか、人の前にいることを忘れさせてくれたのは、ジムからの僕への「思いやり」だったと思っています。

 

「1匹のひつじが迷子になったら、99匹の羊を野原に置いてその1匹を探しに行く」なんて話があるけれど、まさにこういうことなんだなぁ。周りの人は、置いていかれた・・・と思うかというと、そんなことはなく、「自分が迷子になったら、探してもらえる」という安心感につながるんだよね。

 

◆意味をつくるプロセス
以前、アメリカで参加したAEE(体験学習学会)の大会で、「一人ひとりに物語があって、一つひとつのものにも物語がある。だから声を出そう。みんなの声を聴こう。」という話があったのを思い出しました。

南三陸で、ジムが瓦礫の中から拾った臼。
それが何かもわからず拾ったそうですが、何か意味がある・・・そんな風に思ったそうです。

ワークショップが回を重ねるごとに、その臼に色々な意味付けがされていき、そのコミュニティにとって大切なシンボルとなっていました。

言葉の意味もそう。
翻訳をするだけではなく、そのコミュニティ、状況にとって、どんな意味なのかをお互いに伝え合いながら言葉を選ぶこと。

色々な体験や対話の中から、自分たちにとっての意味付けをしていくことが、グループを大切なコミュニティに育てるんだなぁ。

体験、起こった事実は、一つの事象でしかないけれど、そこにどんな意味を見出して、価値をつけるかは、その人次第なんだよね。

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みんなの大切な臼は、バンブーリジリエンスのメンバーの一人、バードマンが再会した資料館に大切に飾ってありました。

元々資料館があって飾られていた農具や漁具は津波で流されてしまったけれど、少しずつ回収し、3.11直後の写真などと共に飾られています。

波伝谷高屋敷ふるさと資料館
http://www.m-kankou.jp/recommend/11842.html/

 

 

 

 
ここのすぐ隣にある「慶明丸」というレストランもオススメ!
流された「慶」の浮き球が、流されてアラスカで見つかるというドラマに感動しました。
まさに、大切な意味付けされた「浮き球」です。
https://www.m-kankou.jp/tour/storyteller-lunch/

 

◆セルフケアの大切さ
周りの人たちのサインに気がついて、人の気持ちに寄り添うためには、まずは自分がきちんと立っていること。

  • よく寝る
  • 呼吸をする
  • フィットネスをする
  • 身体に気を使って美味しく食べる

こういうことの習慣化の大切さを、改めて考えなきゃね。
自分が知っている、一流のファシリテーターたちは、この習慣を大切にしているんだよね。

学校の先生、親・・・色んな立場で、子どもの育ちに関わるためには、まず自分のケアが大切なんだな、うん。

でも、自分でケアしきれないこともある。
だから、コミュニティが大切なんだ。

 

◆実践の記録、共有の大切さ
「変化は一人ひとりの中から生まれる」
という言葉の通り、それぞれが実践していることをアウトプットし、共有することで、また新しいものが生まれる。
日記を書いたり、ブログを定期的に書いたりするのは苦手ですが、出来るかぎり自分の学びを共有していきます。

なんだかんだと書きとめてきた自分の「ファシリテーターノート」も、今では宝物になりました。

「書くこと」を大切に。


 

と、まだまだあるのですが・・・
この3日間のノートは7ページになりました(笑

別れ際にジムと話をしていて、ピンっときた本があったので、再読してみました。

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「アルケミスト」パウロ・コエーリョ

 

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「老子の人間学」守屋洋

 

そうそう!そうなんです!って感じ(笑
自分にとって大切な言葉たちですね。

 

写真 2

 

 

 

 

 

 

 
まだ読めていない積ん読本。
ジムの2冊目の本。
Exploring of Islands of Healing 

 

1週間たってようやく言葉にできたかな。

アドベンチャーは続く・・・

 

チャイルドケアプラス MFA

週末にMFA(メディック・ファースト・エイド)の小児救急法の講座を受けてきました。

会場はセンター北にある「もあなキッズ保育園」。写真
代表の関山さんは、僕の前職場の主催シンポジウムで講演をしてくださったこともあります。大切な仲間たちがここで働いているということもあり、前回のVege&Fork Marketのフライヤーも置かせてもらってもらったこともあり、とてもご縁を感じる場所です。
ここの保育、とても気になるんです。
雨でも外で泥んこ遊びしちゃうような、自然派。ブログが面白いからぜひご覧ください。

もあなキッズ自然楽校トップページ
めーぷるキッズブログ

 

そして、今回の講師も以前2度ほどお会いしたことのある人でした!エネルギッシュで話の面白い人で「あれ?りょうちゃん?」と覚えていてもらったのもうれしかったです。今回もたくさん刺激を受けました。

MFAは過去2回くらい受けたけれど、2年更新をしないで資格が期限切れになってから、早5年。
5年に一度、MAFでは事例の見直しがされ、統計やデータに基づきスタンダードが改定されるということで、昔受けたときとは色々と変わっていたみたい。でも、何が変わったのか、そもそも覚えていない!?

日本赤十字、消防、ライフセービングと、色んなファーストエイド・救急救命法を受けたことはあるけれど、実際の現場になったら自分はできるんだろうかという不安。
雨の中、酔っ払いが顔面から転んで出血しているのをケアしたり、体操の練習中のケガの対応はしたことがあるけれど、できれば心肺蘇生の現場には出会いたくないもんです。

現在、幼稚園や教育の現場で子どもたちと関わる仕事をしているということ、もうすぐ子どもが生まれるということ、改めて学び直しの時期でした。

 

心肺蘇生法、AEDは、感覚的に覚えているなぁという感覚。

チョーキング、ショック、止血などは、ビデオが痛い…
基本的に血を見るのが苦手なので、若干貧血気味に…

まあ、情報と対応の基本はある程度理解しているつもりだけれど、大事なのは、「助けると決め」一歩踏み出せるかどうか。

祖父が電車の中で心不全で亡くなったこともあり、駅や電車で倒れている(寝ている)人がいると、ついつい声をかけてしまいます。まあ、今のところ100%がただの酔っ払いだけです。

印象に残ったのは、「知らない人に『大丈夫ですか?』って聞かれると『大丈夫です』って答えちゃいますよね」という話。

…確かに。

「暑いですね」
「何か手伝いましょうか」
「駅員さん呼ぼうか?」
くらいで、声をかけてみるのが大事。

 

あと、幼稚園や保育園でも、意外と根拠のない対処治療法が多いのでは?と思います。

今回、改めて確認したことは、擦り傷や軽い出血の対応

マキロン神話や、バンドエイド神話が強いけれど、現在は「湿潤治療」が効果的とされています。
基本的には、
・傷を消毒しない。
・傷を乾燥させない。

ということ。
転んで擦りむいたり、出血したら、流水で洗い流し(必要なら石けんで洗ってもよい)、砂や泥を落としてきれいにする。
傷パワーパッドやハイドロコロイド包帯、サランラップなどを巻いて、乾かないようにする。

これでいいらしいです。
あのジュクジュクは、細胞の成長を助けるので、消毒してしまうとその細胞膜壊してしまい、傷の治りが遅く、凹んでしまう。
これをまとめたブログがあったからリンクしておきます。

ついつい、「消毒」と「バンドエイド」の対応をしてしまう場面をよく見かけますが、果たしてそれは正しいのか??

 

◆暑い日でも、練習中は体力落ちるから水は飲ませない。
◆ケガの予防に、スポーツの練習前にしっかり柔軟体操をする。
(静的ストレッチをやりすぎると、筋力が一時的に落ちる)

など、当たり前だと思っていたことが見直されていくタイミングがあります。
情報のアップデートを、現場にきちんと活かすこと。
MFAの統計では、人生で心肺蘇生の現場に出会う確立は1回あるかないかだそうです。
願わくばゼロであってほしい。

けれど、もし万が一そんな場面に出会ったら、なんとか行動できる自分でいたいものです。
大切な人たちを守れるように。